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2004年9月

2004/09/26

ダイエットなんて簡単だ

オムロン ヘルスケア|ヘルスカウンタ Walking style HJ-111

別にオムロンの回し者ではないが、この万歩計はなかなか優れもの。
従来の万歩計の弱点をよく分析している。
万歩計をつけたことがある人はよく知っているように、万歩計の問題は、歩く動作をすべてカウントするという点にある。つまり、とくに「さあ歩くぞ」という気持ちがなくても、ふつうに仕事をしていればそれだけで1万歩以上は歩いていることになる。オフィスでコピーをとったり、コーヒー・メーカーのところへ行くのはカウントしなくていいんだけど、そういうわけにはいかない。結局、実際に脂肪の燃焼につながるような歩行はではどのくらいあるのかというのがよくわからないので、付けるのを止めちゃうのだ。
もちろん、意識して歩く場合にだけ万歩計を装着し、ふつうに仕事をしているあいだは外すというやり方もあるだろうが、そんな面倒くさいこと誰がする?

というわけで、このオムロンの万歩計は、「しっかり歩行モード」というのがあって、10分以上かつ1分に60歩以上のペースで歩いた場合にだけカウントするという機能があるのだ。どういうことかというと、たとえば9分間しっかり歩いても(たぶん1000歩くらいになる)、そこで止まって1分以上たっちゃうとそれが、ちゃらにされてしまうのだ。この10分という設定がなかなか微妙で、これはこの万歩計つけて実感したんだけど、7、8分歩く用事があると(たとえばランチタイムなど)どうしたって、あと2、3分がんばって歩いて「ちゃら」にされないようにしたい、と思うんだなぁ。(笑)

だから1日たって家に帰ってこの万歩計をチェックすると、たとえば昨日であれば、わたしの歩行数は14,328歩だが、「しっかり歩行」は8,673歩であったことがわかる。
なんで昨日のことがわかるかというと、これが長所の二番目になるんだけど、この万歩計は1週間分のデータをメモリーしてくれるのである。
これも、なかなかニクイ機能で、なんせテキは自分なので、ええい昨日のオレに負けるのは悔しいと、つい翌日も頑張って歩数を稼ごうと(つまりは10分以上のウォーキングを)するのであります。
さらに、もうひとついいのは、この万歩計、ズボンのポケットでも、ワイシャツの胸ポケットにでも入れておけば、きちんと歩数をカウントできる仕様なのね。あの、ベルトにクリップで留めた野暮ったい恰好を若者らに見せないですむというのが、オッサンとしては嬉しい。

で、ダイエットは簡単かというと・・・
いやぁ、なぜかここのところやたら腹が減ってご飯の量が増えたので、体重は増えているのであります。

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2004/09/24

flickr中毒

Flickr photo tool has it all and more

The Flickr folk succeed, essentially, by stealing damn near every single great idea that's floating around on the Internet.

Flickrのブログによれば、このシカゴ・サン・タイムズの記事は提灯ではないとわざわざ書いてある。
それはともかく、このFlickrというサービスは始めるとなぜか病みつきになる。この記事にもあるように、自分のデジタル写真をアップロードして、ウェブでこれを見せ合うといったサイトはこれまでいくらでもあった。だが、実際にやってみると、Flickrのサービスはなぜかおもしろくてハマってしまうのだ。

理由はいくつかある。

第一に、「タグ」というアイデアだろう。この「タグ」というのは、いわゆるHTMLのタグのことではない。たとえば、あなたがワインの写真を撮ったとしよう。この写真にいくつでも「タグ」がつけられる。「wine」「bottle」「french」「restraunt」「1979」などなんでもこのワインのボトルにまつわるキーワードを思いつくまま貼り付けていくのだ。
で、どういうことが起こるか。いろんな国のFlickrユーザーも同じようなことをやっているので、たとえば「wine」というキーワードで引っ張ると、現時点で91枚の写真が並ぶ。これをスライドショーにしてぼんやり見ているとなんだか楽しい。

第二にウェブ上で動作するこのFlickrのアプリケーションがよくできているということがある。いい道具を使っている満足感のようなものである。しかもこれが結構さくさく動くのだ。わたしの環境はおんぼろPCのWINOWS98だし、通信環境もADSLは1Mだが実質的には半分くらいしか速度が出ないという貧弱極まるものだが、とくに不都合はないみたいだ、いまのところ。

第三に、この会社のFlickrチームの熱意のようなものだ。
じつは粘土工房の作品をこのFlickrにアップロードしていたのだが、「clay」というタグが有効にならなかった。つまり、こっちはアップロードする写真に「clay」というタグを貼り付けているのだが、逆に「clay」で引いても粘土工房の写真はヒットしないのだ。
HELPのQ&Aを丹念に読むと著作権の侵害のおそれがある写真やらポルノをアップしていくるユーザーにはアカウントに「bad」のフラッグを立てて公開の場には写真が出ないようにする権限がアドミニにあると書いてある。そこで、粘土工房の写真はすべてオリジナル作品なんだけど、と管理者宛にメールをした。
すぐに返事が返ってきて、著作権の問題じゃなくて、もしかしてビジネス目的(要は販売カタログだな)のようにも見えたので、「bad」にしていたけど、趣味の作品展示なら問題はまったくないので、さっそく「bad」を取り下げましたという返事が返ってきて、それ以降は、粘土工房の作品は公開の扱いをうけている。
これは逆にいえば、かれらはかなり丹念にアップロードされてくる写真を見ているということを意味する。もちろん、イメージ認識ソフトによるスクリーニングはあるのだろうが、最終的な判断はいまのところは人間がしているようだ。
まあ、こういうあたりが、なんとなくカナダ人らしくていいやとぼくは思っているのだが──

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2004/09/15

Flickrは面白い

Flickr: Photos from clay workshop

Flickrはまだβ版のようだが、なかなか楽しい。
粘土工房の新作の案内をこれをつかってやってみた。とりあえず過去のゲストブックにサインしてくれた英語圏のひとたちに「招待」をしてみた。

それにしても、有料版(料金はまだ明らかでないが)であるFlickr pro の仕様は魅力的だ。送った写真はすべて保管してくれて、月にアップロードできる限度は1G。
粘土工房の写真は全部で2000枚くらいはあると思うのだが、これなららくらく管理できそうだ。

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2004/09/12

池澤春菜 タ・レ・ダ・ロ・ー・カ

池澤夏樹さんの『マシアス・ギリの失脚』は読書の愉しみを満喫できるオハナシ。
本書の終盤で同性愛の二人組の殺し屋(とても感じのいい人達であるのがおかしい)が、ある密室での暗殺の手口を教える場面があります。(ここではもちろん書きません)それはすごくユニークなものなんだけれど、でもアラビアンナイトのなかで、すでにそれが書かれていたんですよね、と殺し屋は言う。「日の下に新しきもの何ひとつなし」――

ここのところで、ぼくは稲垣足穂の『少年愛の美学』を思い出して、にやりとした。
南方熊楠の倫敦時代のこういう話。

ある時、倫敦の英国学士院の若手連中のあいだに、「東西の書典に曾て見ざる淫法一つだにありや?」が論議されていた席上へ、青年南方熊楠が顔を出した。ちょうどよかった、彼は両足のあるエンサイクロペジアだから、早速たずねてみよう。こうなって南方は即座に、「女子がハリカタを以って男子の後庭を犯すことなし」と答えた。いかにも!そればかりか女子が男子にペデラスティを強いることもある筈なしと、一同を感服させてしまった。ところが其後、南方は、バートン訳の『千夜一夜』の中に次のような箇所を見付けた。久しく別れていた女が一地方の王となり、曾ての男が流浪してやってきたのを弄ぼうとして、自ら男装をして伝いよる場面だった。「ふーむ、あらざる所なし!」と今度はご本人が唸ってしまった。

池澤先生、これ下敷きにしていますね、きっと。
本書ほかにもたくさんこういうのがありそうです。

さて、池澤さんは福永武彦の子息であることはよく知られていますが、ある人々にとっては池澤春奈のパパであるということの方が、「へぇ」らしい。
池澤春奈さんの公式サイトはこちら
ブログをいくつかあたると、池澤夏樹さんは、この夏から居をフランスに移してしまわれたようだ。こちらにその話がありました。

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2004/09/06

トヨタさん、それは死の商人というのでは

天木直人・マスメディアの裏を読む: 9月6日 ◇◆ 拉致不明者10名の死亡説を放置してはいけない ◆◇護憲の人、小泉首相 ◆◇武器輸出三原則の放棄を求める奥田経団連会長とトヨタという会社 ◆◇

そんな中で9月18日号の週刊現代に面白い記事を見つけた。トヨタに買収されようとしているミサワホームの三沢元会長がこうトヨタをこき下ろしている。 「・・・ミサワを買ったってトヨタは必ず失敗しますよ。・・・トヨタには家なんてつくれないですよ。そもそも自動車産業界では年に万単位の交通事故犠牲者をだしている。人間を生かし続けることを使命とする住宅メーカーとではその文化の違いは埋めがたいものがあるんです。昨年12月経団連会館で奥田会長にその話をしたら、真っ赤な顔をして部屋を出て行ってしまいましたがね」 世界のトヨタに喧嘩を挑む三沢元会長も相当なタマだ。

ははは、三沢千代治さんは、自分の会社を取り上げられて、新会社を立ち上げ、今度は中国でもう一花という、元気な爺さんだったと思いますが、この物言いは悪くない。
トヨタも、カンバン方式で、ばんばん地雷でもつくりたいのかしらね。

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2004/09/05

憂鬱な未来

オセチアという名前をはじめて知ったのは、ジョン・ル・カレの『Our Game』か『Single & Single』のどちらかだったと思う。グルジアやチェチェンという名前には覚えがあったが、Ossetiaなんて聞いたこともなかったので、最初はこれは架空の名前かと思ったことを思い出した。

以下はプーチン大統領の演説のBBCによる抜粋。
ポイントは、我々は弱みを見せてしまったのだ、という、もとKGBの歯噛みをするような一節にあるのだろう。


BBC NEWS | World | Europe | Excerpts from Putin's address

On the whole, we have to admit that we have failed to recognise the complexity and dangerous nature of the processes taking place in our own country and the world in general. In any case, we have failed to respond to them appropriately. We showed weakness, and the weak are trampled upon. Some want to cut off a juicy morsel from us while others are helping them.

ソビエト連邦という体制は西側との競争においては有効ではなかったかも知れないが、すくなくともあの強権政治のもとではこんな醜態をさらすことはなかった、という無念さが読み取れる。強権でテロにのぞむ、という言葉に嘘はなかろう。

素朴な疑問だが、イスラームにとって一番大事なことは、死後に天国にいくという約束だと聞く。であれば、お前は天国へは行けない、といわれるのは最大の抑制になると思う。しかし、少なくとも、イスラームの聖職者連中が、逃げ惑う幼児に自動小銃の銃弾を浴びせるような外道は、いかにイスラームの大義に殉じたつもりでも、地獄に落ちる、天国へは行けない、と言明しているとは聞かない。子供殺しの連中でも、彼らは天国に行けるのか。つまりは、そういう文明なのだろう。
9.11以降、これは「文明の衝突」ではない、というのが非イスラム世界のタテマエだ。お偉いセンセーたちはそう言ってぼくらに説教をたれるが、本音はどうか。単に地獄の釜の蓋をあけたくないというだけのことだろう。ザワヒリたちが狙っているのは、蓋をあけさせることだ。
これは「文明の衝突」なのだと、いまぼくははっきり思っている。

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