いのちよりも大切なもの
『すべてきみに宛てた手紙』長田弘(晶文社/2001)から。
一つの時代を歴史において際立たせるものは、その時代に人びとが生きた価値観です。そして、二十世紀というこの百年の時代を、歴史に際立たせることになるだろう最たるものが何かを、いまふりかえって言えば、それはじつに端的な一つの価値観だったように思われます。すなわち、時間のかかるものは悪である、という。・・・・トヨタのカンバン方式やセブンイレブンのロジスティック・センターのようなものに象徴される「優良」をそんなにもてはやす必要があるのだろうか、とつねづねわたしは考える。効率と最適化の極限までの追求がそんなに大切なものなのか。
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コメント
2001年発行の本にそんなことが書いてあったんですねぇ。
「スローフード」、「スローライフ」ということばも、そんなに新しいものではないはずなんですが……。
投稿: Keiten | 2005/04/30 20:25
無駄のない人生なんてつまらない。道草しない子供がつまらないようなもんですね。
投稿: かわうそ亭 | 2005/04/30 22:36
本当にそう思います。
<<<今だに道草ばかりしている大人
投稿: たまき | 2005/05/01 11:56
たまきさん どうも。
勝手に「道草という贅沢!!」という讃辞をたまきさんには捧げます。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2005/05/01 22:42