読まず嫌いの橋本治
『「わからない」という方法』橋本治(集英社新書/2001)を読む。橋本治さんの本を読むのはこれがはじめて。
べつにゲイだから嫌いだったというわけではないと思うのだが、これまでなぜか読む気がしなくてパスしていた。しかし、もちろん読めば面白いのはわかっている(それくらいの鼻は利く)。読まず嫌いの作家だったということになるのかな。
本書、三分の一ほど読んで「ええい、くどい文章だなこりゃ」と舌打ちしたら、すかさず「わたしの文章はくどい」と書いてあってのけぞった。この辺で、読者が「くどい!」と舌打ちするように書いてやがる。
まいった、まいった。
というわけで、どうも「桃尻語訳枕草子」が近々の「課題図書」になりそうな塩梅である。
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コメント
かわうそ亭さん、こんち。
橋本治の本、かわうそ亭さんが読まれたのは最近のものでは最も「くどい」タイプの本かもですね。私の場合は(少し古いけど)『浮上せよと活字は言う』(中央公論社1994)で、最初に橋本氏の本が好きになりました。『貧乏は正しい!』や『美男のレッスン』もあまりくどくない。『人はなぜ「美しい」がわかるのか』(ちくま新書2002)は橋本氏の古典の素養が全開で私は面白く読んだほう。「センス」というものの美醜に関して氏はとてもこだわるみたいで、そこが好きです。ところで内田樹の「映画評論」はくどいと思ったよ(笑)。
投稿: hebakudan | 2005/07/10 10:23
こんばんわ。
内田樹さんも、たしかにくどいよね。
俳句やってるとこういう「くどさ」というのは徹底的に嫌われるから、かえって新鮮なのかなぁ。
よくわかんないけど。
投稿: かわうそ亭 | 2005/07/10 22:30
こんばんは、かわうそ亭さん。
橋本治さんは今「双調平家物語」を読んでます。これもくどいっていったらくどいのかも?平家物語は読んだことないけど、平家物語では数行で終わるところを1.2巻かけてやってるそうです。で、まだ完結してません(^ ^;)
投稿: ぎんこ | 2005/07/12 23:17
ぎんこさんも橋本治はちゃんとフォローされているんですね。そうか、「読んでなかったのはオイラだけ」みたいな作家だなあ、橋本治。
投稿: かわうそ亭 | 2005/07/13 16:42