阿房ノ頂上、議員ト為ル
むかし花田清輝の『いろはにほへと』を読んでいたら、こんな一節があった。
尾崎行雄がはじめて代議士になったとき、日ごろ、小言ばかりいっている先生の福沢諭吉のところを訪問しました。たぶん先生も、こんどは、少しくらい、ほめてくれるだろうと、内心期待していたのですが、福沢諭吉は、おめでとうともなんともいわず、そばにあった筆をとって、つぎのような詩をかいて弟子に与えたということです。
道楽の発端、有志と称す
馬鹿の骨頂、議員と為る
売りつくす、先祖伝来の田
かち得たり、一年八百円
当時、代議士の歳費は八百円でした。
この夏、中津の福沢旧邸を訪ねたら、隣接の資料館に同じような書き付けが展示されていた。
道楽ノ発端有志ト稱シ
阿房ノ頂上議員ト為ル
累代ノ田畑賣飛バシ去ッテ
貰ヒ得タリ一年八百圓
題ス田舎議員
最後の名前らしきところは判読できない。どなたかにご教示いただければ幸いであります。これが花田清輝のいう書き付けなんでしょうか。
堀江貴文くん、フジテレビ株売り飛ばし去って、阿呆の頂上の議員となるもまたよきかな。
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