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2005/08/18

神は細部に『のだめカンタービレ』

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うわさの『のだめカンタービレ』二ノ宮知子(講談社コミックスkiss)をどれどれと手に取ってみたら、あんまり面白くて、とりあえず今出ている12巻まで一気読み。
どうもみんな、こういうかたちでハマるらしいなあ。
この漫画、もちろん「たははは」と気楽に笑って楽しめばそれでいいのだけれど、巻末の「Special thanks」の頁を見ると、小道具として使った譜面でも、それが正しく描かれているかどうかちゃんとチェックする係の人がいるらしく、ずいぶん手がかかっている。大半の読者は譜面なんか読めないわけだから、ストーリーだけを追うならば、でたらめなスコアで、雰囲気だけつくればいいようなものだが、そういう細部にこだわるところが受けているのだと思う。
たとえば、第1巻のはじめの方で、千秋がピアノの指導教官江藤先生と衝突する場面で、床に総譜が落ちて広がるシーンがある。なんでピアノ科のおまえが総譜(指揮者用の全部の音部をまとめたスコア)なんか持っとんのや、という重要な場面だが、さほど大きなコマでもなく、よく目をこらさないと五線譜もよく見えない。ところが、これはメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」の第3楽章なんだそうです。
じつは「のだめ」に出てくる音楽を一覧表にして解説したサイトがあるのですね。【のだめカンタービレ クラシック作品辞典】
これをみると、だいたい1巻に15曲くらいの音楽(まあ、クラシックばかりでもないけど)が登場していることがわかる。ユニークな(変人ぞろいの)キャラも立っているけれど、この漫画、じつは音楽そのものが主人公という前代未聞の作品なのであります。

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コメント

ぎゃぼっ!! 「たははは」と気楽に笑って一気読みのくちでした。娘が友人から借りてきたのを息子とふたりで、お先に失礼してしまったほどです。1~4巻の最初のページの背景に書いてある楽譜はラヴェルのボレロらしいとわかったのですが、他はわからずしまいでした。おもしろさゆえ先に読み進むばかりで諦めていたのですが、『作品辞典』があったのですね。参考にさせていただきます。

昨年こちらでの紹介で知った「奈良の燈花会」二十数年ぶりとなった春日大社の萬燈籠とともに行かせてもらいました。奈良絵?のかわいらしい提灯ももとめて暗い夜空のもとでの火の美しさを堪能してきました。

投稿: ミラー | 2005/08/19 20:38

はうう。ここにも「のだめ」フリーク。(笑)
それにしても、あの楽譜がボレロだとわかるのはスゴイ。我が家はとうとう「のだめカンタービレSelection CD Book」まで買ってしまいました。ここ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063646467/250-5701188-9009034

投稿: かわうそ亭 | 2005/08/19 22:43

この本の話題、何回か聞いたことがあるのですがまだ実物におめにかかったことがありません。

ここで野暮なことを言っても始まりませんが、「作品辞典」とてもよくできていますが、一点、ケッヘル番号のケッヘルさんを音楽学者と一語で紹介してあるのは、残念でした。
モーツァルト苦手人間の私は、ケッヘル番号の仕組みについてはよくわかりませんが、彼は伊能忠敬さんなみに50歳を過ぎてモーツァルトの作品整理を始めたはずで、本職は植物学者(当時で言えば博物学者?)でした。

このケッヘルの生涯についてある程度ふれたモーツァルト本もあるのでしょうが、ご存知の方があれば教えていただければ有り難きかな、です。

投稿: かぐら川 | 2005/08/21 13:56

へえ、ケッヘル番号の仕事は50を過ぎてからですかぁ。わたしたちと同じじゃないですか。(じつはわたしとかぐら川さんは同い年)(笑)
がんばらなくっちゃ。(何を?(笑))

投稿: かわうそ亭 | 2005/08/21 21:09

須賀敦子さんの妹にとって隣人=50過ぎの原石鼎は「じじむさいおじいさん」と見えたそうです。やはり50歳は老人・・・。
須賀さんは、エッセイの中で石鼎と同年の文人として谷崎潤一郎の名だけ挙げていますが、1886年生れの文人?は結構います。
(以下は、私のメモです。1885や1887がほとんどいないのは私の趣味のせいだと思いますが・・・。)

若山牧水  1885.08.24--1928.09.17
野尻抱影  1885.11.15--1977.10.30
石川啄木  1886.02.20--1912.04.13
原 石鼎    1886.03.19--1951.12.20
高村智恵子 1886.05.20--1938.10.05
谷崎潤一郎 1886.07.24--1965.07.30
中村武羅夫 1886.10.04--1949.05.13
吉井 勇  1886.10.08--1960.11.19
萩原朔太郎 1886.11.01--1942.05.11
折口信夫   1887.02.11--1953.09.03
荒畑寒村  1887.08.14--1981.03.06
信時 潔    1887.12.29--1965.08.01 

須賀敦子  1929.01.19--1998.03.26

投稿: かぐら川 | 2005/08/21 23:29

わたしの場合、50の大台のあたりで実感したのはですね、初めての大衆食堂やら安い飲み屋に行くと、ちょっと前までは、店のおばちゃんが「こっちのお兄いちゃんに冷奴ひとつ」とかいう呼びかけであったのが、何時の間にか「こっちの大将、焼酎ロックおかわり」なんて呼びかけになっているのですなあ。お兄ちゃんも軽いが、大将と呼ばれるのも哀しいものがある。
かぐら川さんはいかがですかあ?

投稿: かわうそ亭 | 2005/08/22 19:20

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