6月に読んだ本
『龍宮』川上弘美(文春文庫/2005)
『芭蕉』安東次男(中公文庫/1979)
『ダライ・ラマ自伝』山際素男訳(文春文庫/2001)
『奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻』泡坂妻夫(講談社文庫/2003)
『奇術探偵曾我佳城全集 戯の巻』泡坂妻夫(講談社文庫/2003)
『文學大概』石川淳(中公文庫/1976)
『薬指の標本』小川洋子(新潮文庫)
『愛はさだめ、さだめは死』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/伊藤典夫・浅倉久志訳(ハヤカワ文庫)
『句集 獵常記』夏石番矢(静地社/1986)
『たったひとつの冴えたやりかた』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/浅倉久志訳(ハヤカワ文庫)
『この世 この生』上田三四二(新潮社/1994)〈再読〉
『サッチャー時代のイギリス—その政治、経済、教育』森嶋通夫(岩波新書/1993)
『すばる歌仙』丸谷才一・岡野弘彦・大岡信(集英社/2005)
『貴婦人Aの蘇生』小川洋子(朝日文庫/2005)
『新・艶の美学』小沢克己(本阿弥書店/2002)
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コメント
こんばんは。『たったひとつの冴えたやりかた』の中に、「夜は千の目を持つ」の詩を援用した部分がありましたね。私はこの詩が大好きです。17歳の時に覚えた記憶をたどって書いてみます。
The night has a thousand eyes
And the day but one,
Yet the light of the whole world dies
With the setting sun.
The mind has a thousand eyes
And the heart but one,
Yet the light of the whole life dies
When love is done.
どの本で覚えたのかも定かではなく、でも、7,8年前、ある方がご自分で編んだ英詩のアンソロジーをくださって、その中にこれを見つけました。そうしたら、私の記憶ちがいで、間違っていた部分があったのでした。今回、その本を探したのですが、見つからず、申し訳ないことですが、確認しないまま書かせていただきました。
作者は、著者も記述しているとおり、F.W.Boudillon(このスペルも合っているか自信なし)ですが、確かフランス文学者で、詩人ではなかったと思うのですが・・・。
昨日のことは忘れてしまうのに、なぜか幼い頃に覚えた詩は忘れず、折に触れ、なんとなく暗唱する詩のひとつです。
投稿: Wako | 2006/07/03 20:06
Wako さん
素敵な詩を教えてくださってありがとうございます。
この詩は、ティプトリーがもじってつくったものより、はるかに上等ですね。
それにしても17歳のときに覚えた英語の詩がいまでもすっと出て来るのはすごい。
そういえば、すこしレベルは落ちますが(笑)、先日ABCのナイトラインでポール・マッカートニーが64歳を迎えたニュースをやってるのを聞いて、ふと(というか、もちろん番組でWhen I'm Sixty-Fourをバックに流していたからですけれど)When I get older losing my hair many years from now と唄い出したら、とりあえず最後まで全部歌えました。覚えたのはやはりたぶん15か16くらいの頃でしょうね。この頃の記憶はけっこうしぶとい。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2006/07/03 23:57
かわうそ亭さま、少し長くなりますが、書き込ませてください。
ビートルズの歌詞は素敵なものがたくさん。かわうそ亭さんの上記のエピソードは昔の私のボーイフレンド(!)を思い出させます。でも、たぶん、彼は今年63歳!
ところで、本が見つかりました。やっぱり私の記憶は違っていたのです。以下は、松浦暢編訳『英詩を愉しむ』平凡社1997年刊によるものですが、それによると原詩は、Yet the light of the bright world dies/ With the dying sun. でした。
私は、7,8年前それに気付かされたのに、頑固に間違った記憶のまま、きょうまで暗唱していたことになります。
また、作者の名前も間違っており、「r」が抜けていました。関連して、気になることを発見しました。Bourdillon の訳(日本語表記、つまりカタカナライズ)ですが、次のように異なっています。
松浦暢訳:ブーディロン、朝倉久志訳:ボーディロン
固有名詞のカタカナライズは非常に難しく、例えば、ゲーテ、ドストエフスキーなどは、表記が何十種類もあることは有名ですね。母国語の発音に近い表記を選ぶのが良い、とは考えるのですけれど。
投稿: Wako | 2006/07/05 10:42
そうそう、ギョーテとはおれのことかとゲーテいい、とかね。ところであれはやはり「ギョーテ」と「仰天」をかけているのかしら、なんてしょうもないことを考えたり。(笑)
ところで63歳氏、大くしゃみ連発でしょうねえ。
投稿: かわうそ亭 | 2006/07/05 11:05