プルートの使者
「ソーラー・システム」というと、テレビCMでおなじみの朝日ソーラーだとか、シャープの太陽光発電のことかいなと、どうしても思ってしまうのは、わたしだけかもしれないが、ちゃんとした英語の場合は、もちろんこれは「太陽系」のことである。
わたしが子供の時は、「水金地火木土天海冥」と覚えたものだが、あるとき、しばらくこれから最後のところは「天冥海」にするけんねと言われて、急にそんなこと言われても困るよなあ、なんて嘆いたもんであります。みなさんはそんなことなかったですか。(笑)
冥王星が一時的に海王星の軌道の内側に入ったのは1979年から1999年までの20年間だけだったそうで、また200年くらいは「天海冥」でええけんね、というわけですっかり安心して、油断していたら、今回の国際天文学連合の総会騒ぎである。
「矮惑星 (dwarf planet)」という新しいカテゴリをつくって、いままで太陽系第9惑星とされていた冥王星を降格するという。冥王星というくらいですから、これは冥府の王様の領土であります。こんな降格人事、わたしは、ぜったい祟りがあると思うぞ。(笑)来月あたり、地球に衝突する軌道の彗星が急に発見されたりして。プルートの使者、なんて。(笑)
Wikipediaで調べてみると、もう、今回の騒動の詳しい解説が書いてあります。(こちら)
これによると和名の「冥王星」は野尻抱影が命名者なんですね。納得。
ところで、この関連ですが、冥王星の発見者はアメリカ人のクライド・ウィリアム・トンボー(Clyde William Tombaugh, 1906 - 1997)という天文学者。いかにもアメリカ人の好きな、苦学、努力の末に名声をつかんだ人のようですが、同じくWikipediaにこんな記事があって、なんだか「ふーん」と思ったなあ。
彼は生涯に14の小惑星を発見した。また、UFOにも関心を持っていた。
彼の遺灰の一部は、2006年に打ち上げられた冥王星探査機ニュー・ホライズンズに収められた。 冥王星が「惑星ではない」と定義された、2006年は奇しくも彼の生誕100年であった。
なんでもこの人、1949年に家族と葉巻型のUFOの目撃をしたらしい。
著名な科学者の証言として、その筋ではなかなか有名なんだそうです。それと今回の冥王星の惑星降格が関係があるのか、どうか知りませんが、まあこういうところでもアメリカ人は世界で嫌われているようで、少々気の毒な気もするなあ。
写真(APL)は冥王星探査機ニュー・ホライズンズに搭載されたトンボーの遺灰の容器だそうです。2015年の7月14日に冥王星に到着予定。まさか、飛行中にこんなことになるとは思わなかっただろうなあ。ますます祟りが心配。(笑)
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