Margaret Atwood: MaddAddam: Book 3 of The MaddAddam Trilogy
Margaret Atwood: The Year of the Flood
Margaret Atwood: Oryx and Crake
Johan Theorin: The Quarry: Oland Quartet Series 3
Johan Theorin: Echoes from the Dead: Oland Quartet Series 1
Jennifer Egan: A Visit from the Goon Squad
Russell Hoban: Riddley Walker
Julian Barnes: The Sense of an Ending
池内 紀: 出ふるさと記
オルハン パムク: 白い城
クリスチアナ・ブランド: 猫とねずみ (ハヤカワ・ミステリ 472)
池内 紀: 文学探偵帳
グレッグ・イーガン: プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)
リチャード フォーティ: 生命40億年全史
P・G・ウッドハウス: 感謝だ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
薄上 秀男: 発酵肥料のつくり方・使い方
Paolo Bacigalupi: Pump Six: And Other Stories
アルバート・ハワード: ハワードの有機農業 下 人間選書 245
Paolo Bacigalupi: The Windup Girl
源氏物語〈第6巻〉宿木~夢浮橋 (ちくま文庫)
John W Dower: Embracing Defeat: Japan in the Aftermath of World War II
Nelson DeMille: The Lion
Ken Follett: The Pillars of the Earth
Kate Morton: The Forgotten Garden
Carlos Ruiz Zafon: The Shadow of the Wind
Darkmans
E. M. Forster: Howards End (Penguin Twentieth-Century Classics,)
Howard Jacobson: The Finkler Question (Man Booker Prize)
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探春
終日尋春不見春
杖藜踏破幾重雲
帰来試把梅梢看
春在枝頭己十分
終日春を尋て春を見ず
杖藜(じょうれい)踏破す幾重の雲
帰来試みに梅梢を把って看れば
春は枝頭に在ってすでに十分
今年もよろしくお願いいたします。
2007/01/01 j)その他 | 固定リンク
今年も宜しくお願いいたします。
そう言えば、梅の枝頭という語を最近、秋声の「少年大和魂」という少年向け読み物のなかで見ました。日露戦争当時のある一月一日の物語〔岩手日報掲載〕ですが、「白山神社の境内、寒梅の枝頭、まだ春を知らず顔に、十時半頃の淡(うっ)すりした冬の日の、まるで地に凍ついたようなあたり、五六人の少年は早や先着としてこま犬のかげに何かを評議し合うている。」・・・。
ところで、きょう「光含」という語に出会いました。(正確に言うと、何回か見ていたこの語を、初めて意識したということですが)
何かこの語についてご存知でしたらご教示ください。
では。
投稿: かぐら川 | 2007/01/01 20:59
かぐら川さん 今年もどうぞよろしく。 三島霜川生誕地の碑の碑文とのことですが、かぐら川さんがおっしゃるように「含光」(han guang)の方が中文になりやすいように思います。手元の中国語辞書には「含笑」「含有」「含意」なんてのがあります。あとは日本語にもなっていますが「含蓄」「含羞」。 「含光混世」の用例が漢詩の中にあるようです。 こちらのサイトから。http://members.jcom.home.ne.jp/wa-ga-ya/kansi/kaisanjin/415.html
李白の「行路難」
有耳莫洗潁川水 有口莫食首陽蕨 含光混世貴無名 何用孤高比雲月 吾観自古賢達人 功成不退皆損身
耳あるも 洗うなかれ潁川の水、口あるも食うなかれ首陽の蕨。 光を含み 世に混じて 名なきを貴ぶ、何ぞ用いん 孤高 雲月に比するを。 吾 古しへより賢達の人を観るに、功成って退かざれば 皆身をおとす。
野に違賢あり、高位高官バカばっかし、てな意味でしょうか。よくわかんないけど。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/01 22:40
今年もよろしくお願いします。 毎日拝見して、ときどき口出しさせていただきたく。
「春を尋ねる」と言えば、少し早いかもしれませんが、私は藤原家隆の
花をのみ待つらむひとに山さとの 雪間の草の春を見せばや
を思い出します。以前北国で暮らしたとき、春は「待つ間」が一番楽しいことを知りました。
我善坊
投稿: 我善坊 | 2007/01/02 10:19
新年おめでとうございます。 「探春」 宋の詩人、載益 作なのですね。 こちらで拝見、検索して初めて知る者が、こうしてお邪魔するのもと、ためらいつつ書き込んでしまいました。 ここ10年ほどは、賀状に和歌を添えておりましたが、2007年からは漢詩にしようと思いたち、ラジオ講座用のテキストまで買ったものの、習慣づかず、いつも聞き逃してました。 あらためて、テキストをみるとちゃんと載ってました。作者はこの一作だけで名を残された方である と。
一年始有一年春 忘れず漢詩に親しみなさいとの新年のメッセージとなりました。
投稿: ミラー | 2007/01/02 11:43
この歌、利休が茶の心として示したものだそうですね。 他の方のご参考までに蛇足ですが—— 我善坊さんが少し早いけれどとおしゃっているように、俳句でも「雪間」あるいは「雪間草」を春の季語として用います。 冬に降り積った雪が消えかかりところどころに黒い地面が姿を出すその隙間を雪間といい、ここに萌え出る草を雪間草という。
段々に塔の雪間の雫かな 乙州
今年もよろしくお願い致します。>我善坊さん
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/02 11:48
ミラーさん この一詩のみで後代に名を伝えるなんてのはうらやしいかぎりですねえ。 出無精なので「青い鳥」東洋バージョンの思想に逃避しているだけではないかとも反省するのですけでど。(笑) 今年もどうぞよろしくお願い致します。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/02 12:02
新年、おめでとうございます。 きっと良い年であると信じます。
漢詩に親しまれるお姿を清々しく想像しています。漢詩に疎い私ですが、NYにNHK漢詩講座なるものが無い。
このサイトで今回、漢詩に出逢うと、漢詩に惹かれます。漢字の列びをジッと見ていると日本語よりも英語の語順に近いように見えてきます。
投稿: でんでん虫 | 2007/01/03 02:45
でんでん虫 さん おめでとうございます。日本人にとっての漢詩はまず視覚的な美しさでわたしたちを魅了しますが、残念ながら、音声としての聴覚的な美しさまでは到達できる人は少ないようです。もちろん、わたしも同じですけれど。 話はかわりますが、元日に行かれたメトロポリタンの「魔笛」。オペラ席のよい席で40ドルですか。はー。ため息。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/03 10:50
かわうそ亭さま、さっそくのご教示有り難うございます。深く感謝します。少し心当たることもあり、委細はあらためて。 今年も町内の役員をやっていたりで土日は時間が自由にならないのですが、近いうちに金沢の野町にある神明宮――中也がサーカスを見たという――にいってみたいと思っています。
投稿: かぐら川 | 2007/01/03 11:30
謹賀新年 ブタネコです。
年賀のご挨拶が遅くなって申し訳ありません
今年も また、かわうそ亭さんで勉強させて頂きたいと思っております。
どうか よろしくお願い申し上げます。
投稿: ブタネコ | 2007/01/04 18:32
少し遅れましたが、明けましておめでとうございます。漢詩は素人ですが、「探春」は漢詩版「小さい春見つけた」という感じなのでしょうか。「春在枝頭己十分」とはいい句ですね。私は今年も素敵な本と巡りあえますように「探本」の旅を続けます。
投稿: 烏有亭 | 2007/01/04 21:43
ブタネコさん 新年おめでとうございます。 昨年は、テレビは「のだめ」を11話全部見ましたが、注目はやはり水川あさみの三木清良でありました。 今年もどうぞよろしくお願い致します。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/04 21:58
烏有亭 さん 「探本」の旅、いいですね。ときどき「こんなの読んだよ」と便りを交換できれば嬉しいです。 今年もどうぞよろしく。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/04 22:05
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コメント
今年も宜しくお願いいたします。
そう言えば、梅の枝頭という語を最近、秋声の「少年大和魂」という少年向け読み物のなかで見ました。日露戦争当時のある一月一日の物語〔岩手日報掲載〕ですが、「白山神社の境内、寒梅の枝頭、まだ春を知らず顔に、十時半頃の淡(うっ)すりした冬の日の、まるで地に凍ついたようなあたり、五六人の少年は早や先着としてこま犬のかげに何かを評議し合うている。」・・・。
ところで、きょう「光含」という語に出会いました。(正確に言うと、何回か見ていたこの語を、初めて意識したということですが)
何かこの語についてご存知でしたらご教示ください。
では。
投稿: かぐら川 | 2007/01/01 20:59
かぐら川さん 今年もどうぞよろしく。
三島霜川生誕地の碑の碑文とのことですが、かぐら川さんがおっしゃるように「含光」(han guang)の方が中文になりやすいように思います。手元の中国語辞書には「含笑」「含有」「含意」なんてのがあります。あとは日本語にもなっていますが「含蓄」「含羞」。
「含光混世」の用例が漢詩の中にあるようです。
こちらのサイトから。http://members.jcom.home.ne.jp/wa-ga-ya/kansi/kaisanjin/415.html
李白の「行路難」
有耳莫洗潁川水 有口莫食首陽蕨
含光混世貴無名 何用孤高比雲月
吾観自古賢達人 功成不退皆損身
耳あるも 洗うなかれ潁川の水、口あるも食うなかれ首陽の蕨。
光を含み 世に混じて 名なきを貴ぶ、何ぞ用いん 孤高 雲月に比するを。
吾 古しへより賢達の人を観るに、功成って退かざれば 皆身をおとす。
野に違賢あり、高位高官バカばっかし、てな意味でしょうか。よくわかんないけど。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/01 22:40
今年もよろしくお願いします。
毎日拝見して、ときどき口出しさせていただきたく。
「春を尋ねる」と言えば、少し早いかもしれませんが、私は藤原家隆の
花をのみ待つらむひとに山さとの 雪間の草の春を見せばや
を思い出します。以前北国で暮らしたとき、春は「待つ間」が一番楽しいことを知りました。
我善坊
投稿: 我善坊 | 2007/01/02 10:19
新年おめでとうございます。
「探春」 宋の詩人、載益 作なのですね。
こちらで拝見、検索して初めて知る者が、こうしてお邪魔するのもと、ためらいつつ書き込んでしまいました。
ここ10年ほどは、賀状に和歌を添えておりましたが、2007年からは漢詩にしようと思いたち、ラジオ講座用のテキストまで買ったものの、習慣づかず、いつも聞き逃してました。
あらためて、テキストをみるとちゃんと載ってました。作者はこの一作だけで名を残された方である と。
一年始有一年春
忘れず漢詩に親しみなさいとの新年のメッセージとなりました。
投稿: ミラー | 2007/01/02 11:43
花をのみ待つらむひとに山さとの 雪間の草の春を見せばや
この歌、利休が茶の心として示したものだそうですね。
他の方のご参考までに蛇足ですが——
我善坊さんが少し早いけれどとおしゃっているように、俳句でも「雪間」あるいは「雪間草」を春の季語として用います。
冬に降り積った雪が消えかかりところどころに黒い地面が姿を出すその隙間を雪間といい、ここに萌え出る草を雪間草という。
段々に塔の雪間の雫かな 乙州
今年もよろしくお願い致します。>我善坊さん
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/02 11:48
ミラーさん
この一詩のみで後代に名を伝えるなんてのはうらやしいかぎりですねえ。
出無精なので「青い鳥」東洋バージョンの思想に逃避しているだけではないかとも反省するのですけでど。(笑)
今年もどうぞよろしくお願い致します。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/02 12:02
新年、おめでとうございます。
きっと良い年であると信じます。
漢詩に親しまれるお姿を清々しく想像しています。漢詩に疎い私ですが、NYにNHK漢詩講座なるものが無い。
このサイトで今回、漢詩に出逢うと、漢詩に惹かれます。漢字の列びをジッと見ていると日本語よりも英語の語順に近いように見えてきます。
投稿: でんでん虫 | 2007/01/03 02:45
でんでん虫 さん
おめでとうございます。日本人にとっての漢詩はまず視覚的な美しさでわたしたちを魅了しますが、残念ながら、音声としての聴覚的な美しさまでは到達できる人は少ないようです。もちろん、わたしも同じですけれど。
話はかわりますが、元日に行かれたメトロポリタンの「魔笛」。オペラ席のよい席で40ドルですか。はー。ため息。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/03 10:50
かわうそ亭さま、さっそくのご教示有り難うございます。深く感謝します。少し心当たることもあり、委細はあらためて。
今年も町内の役員をやっていたりで土日は時間が自由にならないのですが、近いうちに金沢の野町にある神明宮――中也がサーカスを見たという――にいってみたいと思っています。
投稿: かぐら川 | 2007/01/03 11:30
謹賀新年 ブタネコです。
年賀のご挨拶が遅くなって申し訳ありません
今年も また、かわうそ亭さんで勉強させて頂きたいと思っております。
どうか よろしくお願い申し上げます。
投稿: ブタネコ | 2007/01/04 18:32
少し遅れましたが、明けましておめでとうございます。漢詩は素人ですが、「探春」は漢詩版「小さい春見つけた」という感じなのでしょうか。「春在枝頭己十分」とはいい句ですね。私は今年も素敵な本と巡りあえますように「探本」の旅を続けます。
投稿: 烏有亭 | 2007/01/04 21:43
ブタネコさん 新年おめでとうございます。
昨年は、テレビは「のだめ」を11話全部見ましたが、注目はやはり水川あさみの三木清良でありました。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/04 21:58
烏有亭 さん
「探本」の旅、いいですね。ときどき「こんなの読んだよ」と便りを交換できれば嬉しいです。
今年もどうぞよろしく。
投稿: かわうそ亭 | 2007/01/04 22:05