Hybrid Images
けっこう疑り深い人でも自分が見たものを疑うほどの懐疑家はまれである。 この目で見た、確かだ、間違いない、絶対だ。しかし人間の視覚というのは実は案外たよりない。だからマジックという芸が成立するのでありますね。
たとえば、視覚イメージをあなたの脳がどのように解釈するか、簡単にたしかめてみてください。こういう合成写真をハイブリッド・イメージというらしい。【こちら】
三人の女性の表情をどう解釈するか。目をこらしてよく見てください。わたしには悲しくてすこし涙をこらえているようにも思える。 では、すこし目をすがめて見るか、あるいは椅子から立って3、4メートルばかり離れたところからもう一度この写真を見てみてください。 あらら、三人ともにこやかに微笑んでいるではありませんか。
別の写真です。
どう見ても、アインシュタイン。でも、さっきと同じようにすると別の人物が現れます。
とくにこの写真は、画面からちょっと目をそらして周辺視野のところでぼんやりこの写真を意識するとマリリンがいるような気がして、あれっと写真に意識を向けるといきなりアインシュタインに戻るので、わかっていてもちょっとびっくりする。
こうした脳のイメージ解釈の研究は広告に応用されているのだそうですな。
| 固定リンク
「g)サイエンス」カテゴリの記事
- 食べても大丈夫な話(2012.12.09)
- 恐竜の尻尾(2012.02.14)
- 「わたし」という密航者(下)(2011.10.04)
- さてわたしとは何なのか(2009.11.20)
- 浅瀬で生まれた水の膜(2009.10.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント