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2007/04/01

待っていた妻たち

ええと、ご同輩の皆様のところはまさかそんなことはないと思いますが、妻がですね、なにやらやたら熱心にパンフレットを読んでいるので、なにをそんなに真剣に調べているのかと思ったら、今日から施行された離婚時の年金分割制度のことであったなんてのは、あんまり洒落になりませんな。この日がくるのをわたし待ってたのよ、なんて奥様にガツーンと言われた方はいらっしゃらないでしょうな。くわばら、くわばら。(いやじつはわたしはさっそく嫌味で言われてしまいましたがな。あーあ)

まあ年金分割は嫁資(かし)とは別の話でしょうが、たまたま心中天網島の、箪笥にゴンならぬフーインの先日の記事から、ゲルマンの家父長権やローマ法における嫁資の扱いにまで話題が広がったのはびっくりであります。

で、あんまり山の神連中に脅迫されるのも癪ですので、仕返しにこういう引用を。マッチョのショーヴィニストと言わば言え。(笑)

古いギリシアの結婚の契約のことは知っていた。娘が品物や土地を持ってくる。それに対し、男はただ男らしさを持っていればいい。これで五分五分の取り引きだと考えられていたのだ。

スチュアート
『この荒々しい魔術』

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コメント

こんばんは
今日の黒板 だったでしょうか?
『この荒々しい魔術』の引用を拝見したのは

ページをめくったら、
「あなたの世界に、かえしてあげる。元気にお暮らし!」
『あらし 五幕一場』とあるのが目に入りましたよ。

男らしさ 古今東西 貴重なものです。

投稿: ミラー | 2007/04/02 00:16

 私に欠けているものはといえば、この「男らしさ」ですね。ただ、三島由紀夫によれば、
「イギリス人は戦場において厳しい戦闘のさなかにもユーモアの精神を発揮します。ユーモアと冷静さと、男性的勇気とは、いつも車の両輪のように相伴うもの」
となるらしい。
 でも、大丈夫です。こちらのblogに集う方々は、ユーモアと洒脱を身に付けておられる方々ばかり。あとは、男性的勇気さえあれば、文句なしです。
 ということで、関連TBを付けさせていただきました。

投稿: renqing | 2007/04/02 08:37

ミラーさん こんばんわ。
これテンペストの一番最後のプロスペローがエアリエルに向けていう台詞みたいですね。
エアリエルとおっさんを一緒にはできないけど、まあ、偶然にしてもよく符合する引用でおもしろいなあ。

投稿: かわうそ亭 | 2007/04/03 00:06

renqing さん どうもです。
たとえ殲滅戦の中であっても、自分と自分のおかれている状況を鳥瞰図のように眺めることのできる眼があればなんとか生き残る可能性はある。
であれば戦場で自分と自分の置かれている状況を冗談に仕立てるセンスのある人間がいれば、そいつについて行くのが戦場の鉄則である、ということなのかもしれませんね。
だいたい映画やTVでも、戦争やスパイものの主人公は殺されそうな場面でかならず冗談を言うのがかつてのお約束でありましたね。(笑)

投稿: かわうそ亭 | 2007/04/03 00:19

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