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2008/01/17

人それをカモと呼ぶ

金余りのアラブの王族やら中国の共産党が、外貨準備を大胆に運用する政府系ファンドというのが、なにやら射倖心をあおったのか、自民党のなかでこの日本版を創設しなきゃいかんという議論になってるそうで。

自民党の山本有二前金融担当相と田村耕太郎前金融担当政務官は5日、東京市場の国際競争力強化のため、日本に政府系投資ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド=SWF)を創設することを求める議員連盟を党内に設立した。参加者は42人。来春をめどに中間報告で提言する考え。
自民党の議連の名称は「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」で、山本前金融担当相が会長、田村前政務官が事務局長を務める。政府系ファンドは、シンガポールで実績があるほか、外貨準備を膨らませる中国や中東の産油国などが相次ぎ設立している。
5日の党本部の設立総会には、渡辺喜美金融・行政改革担当相が出席し、「官と民の資産をどう運用していくかがこの議連の眼目だろう」とあいさつした。そのうえで、官から民への資金の流れを進めるとともに、1550兆円の個人金融資産の活性化によって「(金融担当相と行革担当相の役割は)コインの裏表の関係でやる」との考えを示した。
(ロイター)

「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」という名前からしていかがわしさ全開だが、連想するのは、ばあちゃんの貯金をちょっと貸してくれたら競艇でばっちり稼いで楽をさせてやるからなというあんちゃんたちであります。そういうあんちゃんたちに限って、なぜかエルメスだのルイヴィトンだのブランドものが大好きというのも、政治家のみなさんに似ている。

お役人様におまかせして大丈夫でごぜえますか、と百姓のひとりとしてはいささか心配だが、なにそういうのは外国からプロ中のプロを集めてこのファンドを運用させるから大丈夫なんだよ、と胸をはっていらっしゃるとか。

「フォーヴス」でビル・ゲイツと一、二位を争う資産を、まったくのゼロから一代で築いたウォーレン・バフェットという投資家の神様みたいな人がおりますが、この人があるとき、こんなことを言ったそうな。

ポーカーのテーブルについて15分たって誰がカモだかわからなかったら、あんたがカモなのだ。

笑ってみていていいのかどうかわからないが、「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」なんてのはカモの中のカモであることは、いくら素人のわたしにだってわかるぞ。

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