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2008/02/07

独吟半歌仙「鬼やらひの巻」

鬼やらひ炎の粉を貰ひけり

  むかし平家の落ちし梅林

つばくらめこよと表の戸を開けて

  ぬけた八重歯を瓦に抛る

繊月の夜に異国にゆきし友

  しり端折りして硯を洗ふ

早稲酒に酔ふて十八番の安来節

  社長室より皇居見下ろす

たしなめるつもりがかかる恋の罠

  朝のルージュをきりきりと引く

赤い目に何を摘もうか雪うさぎ

  悉皆生滅無常迅速

洋上の補給艦にも月凉し

  三代前は団扇職人

上京のしもた屋間口二間半

  ゆうべの菜飯ののこりをむすぶ

花筏見ては長生きしたと言ふ

  霞たなびくここぞ青山

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コメント

かわうそ亭さん、すてきな独吟半歌仙「鬼やらひの巻」を
ありがとうございます。
ルーツをたどり遺伝子から励まされる思いを頂けました。

投稿: きよみ | 2008/02/09 09:13

こんにちわ。どうもありがとうございます。

投稿: かわうそ亭 | 2008/02/09 20:36

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