おぬしもワルよのお
キヤノンの御手洗冨士夫会長の名前が、大分のコンサルタント会社社長の裏金、脱税事件とのからみで新聞紙上におどっております。キヤノンも本人も事件とは無関係であるとのコメントのようですが、財界総理であるところの日本経団連会長がこれですか、やれやれ。
一昨年の12月に、わたくし「Like A Rolling Stone」というエントリーで、この人物に対する感想を書きましたが、やっぱりねえ、という感じ。政治も経済も現在の「総理」にはちとお粗末な人物が居座っているようですな。
まあ、東京地検特捜部というのは、いろいろと権力内部での暗闘(今回の摘発のゴーサインは当然そのように考えられる)はあるにせよ、「ぐふふふ、越後屋、おぬしもワルよのう」「そういうお代官さまこそ、ふぉふぉふぉ」なんて人たちを、懲らしめるというモチベーションもまったくないわけでもないと思うので、たぶん、今回のこともそういうことなのでしょう。どこまで、捜査が及ぶのかは、国民としては興味深い。
ところで嘘か本当か(本当だと思うけど)、この御手洗という男、こういうことを書かれています。【こちら】
御手洗社長は、30~40代をずっと米国で過ごし、1989年に帰国するまでの10年間、キヤノンU.S.A.の社長を務めた。実際の御手洗社長にはわがままな面があり、米国での社長時代には、秘書は昼前までに、常に、中華、フレンチ、日本料理といった3件の予約をしておかなければならなかったという。その日の気分で選び、2件はキャンセルさせるのだ。
ははは、やっぱ、越後屋かな、この男。
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コメント
たしかに、検察庁は御手洗氏まで視野に入れた捜査をしているのでしょう。
経団連会長というのは大変矛盾に満ちたポストのはずで、個別資本とは利害背反することの多い「国民経済」の立場で考えるべき地位です。近経で言う「合成の誤謬」ってヤツですかね。従って、稲山嘉寛氏までの会長はいずれも、喜んでなったのではなくいやいや就任していた。
しかし最近では「財界総理」という呼称が定着した所為か、猟官運動の対象ポストになってしまったようです。少なくとも「国民経済」という概念は不可欠なのですが、個別資本の利益の単純合計しか頭にない人が経団連会長になる。
オルテガの言う「大衆人」支配が、政治だけでなく経済界にも及んでいるということでしょう。
投稿: 我善坊 | 2009/02/12 12:06
ほんとうに。
「武士の風上にも置けぬ奴」なんて言い方がありますが、あれはくさいものが風上にあると風下の者は耐えがたい、ということから来ているとか。風上に置けぬ御手洗というのはちとシャレにもならないのですけれど。(笑)
投稿: かわうそ亭 | 2009/02/12 19:48
社名は、キャノンではなく、キヤノンが正式名称です。富士フィルムも、富士フイルムが正式だそうです。詳しくは、Wikipediaなどをご覧ください。
投稿: 通りすがりの者 | 2009/02/22 10:45
本文「キャノン」を「キヤノン」に訂正しました。
ご指摘、ありがとうございました。
このコメントを訂正記録といたします。
投稿: かわうそ亭 | 2009/02/22 19:03