時事の短歌二首
角川「短歌」8月号、今野寿美「ながめ」より時事の二首。
アクセントは「よ」なりや与謝野財務・金融・経済財政担当大臣
たえだえの息ざしさへも遠ざけて學燈社「國文學」休刊
いま現在の与謝野馨の肩書きは財務省のホームページによれば「財務大臣兼内閣府特命担当大臣(金融)」となっておりますが、たしか6月までは「財務大臣兼内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)」であったはずですね。英語では、Minister of Finance and Minister for Financial Services and Economic and Fiscal Policyとなりまして、なんだかなあ、なんですが、それはそれとして、たしかにテレビでは「ヨ」サノ財務大臣と発音することで共通化しているようですね。
かれの祖父母である与謝野鉄幹と晶子については、少なくともわたしはむかしから、ヨ「サ」ノテッカン、ヨ「サ」ノアキコと口にしています。夜半亭与謝蕪村はさてどっちだろう。たいらに発音しているような気がするが、あえていえばやはり「サ」にアクセントを置くかたちだろうか。
ま、どうでもいいことですけれど。
學燈社の「國文學」はちょっと気になったので、図書館で手にとってみた。
7月号の奥付のページに、「諸般の事情により休刊」の告知が出ていて、編集後記に以下のような文言が並んでおります。
いまからさかのぼること五十四年前、昭和三十一年、創業者、保坂弘司の編集のもと、雑誌「國文學」は誕生しました。第一巻第一号、つまり創刊号の特集は「源氏物語の総合探求」。以来、多くの読者、研究者の方に支持されながら、「國文學」は文学研究に欠かせない雑誌となってきました。その歴史にいま一つの幕が降りようとしています。
べつに定期購読者でも愛読者でもないわたしが偉そうなことを言うつもりはないのだが、たまたま自分の年齢と同じ雑誌が「諸般の事情」で終るというのもなんだかさびしいものだ。
學燈社というと「學鐙」という冊子を思い浮かべる人がいるかもしれないが、これは丸善のPR誌で別のもの。字も違いますね。初代編集長は内田魯庵という老舗ですが、こちらはまだまだ健在で続くものだと思いたい。
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