春の嵐
一晩中春の嵐が吹き荒れた。朝起きると窓外の空気が異様に黄色い。霾ぐもりである。
こういう日にふさわしい詩はないものかと、図書館でぱらぱらと漢詩の本を繙く。唐詩から気分が合いそうなものをひとつ。
ノートをもたずに行ったので、詩を iPhone のメモ・アプリに書き取ったが、読みまでは面倒だから写してこなかった。たぶん家に帰ってググれば、誰かが取り上げているはずさ、と安易に思っていたら、意外なことに中国語のサイトしかヒットしなかった。労を惜しんではいけません、ということですな。
一応記憶で訓読を書いておく。(たぶん細かいところはちがっているのでご容赦のほど)
武昌阻風 方沢
江上春風留客舟
無窮歸思滿東流
與君盡日閑臨水
貪看飛花忘卻愁
「江上の春風は客舟を留め、窮まり無き帰思は東流を満たす。君と尽日、閑に水に臨み、飛花を貪り看て愁いを忘却せん」
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コメント
「霾ぐもり」。このことばも「霾」という不思議な漢字も知りませんでした。まさに“めぐり逢うことばたち”たちです。“よなぐもり”でよいのでしょうか。ちょっと感性が豊かになったような得したような気分です。
こんなページを見つけました。
http://blog.goo.ne.jp/nabanatei/e/4b84acb85d6012d988de7c86fe71eecf
投稿: かぐら川 | 2010/03/27 08:40
やあ、どうも。絶対手では書けない漢字ですし、句会でこんな季語を入れたのを出したら非難囂々だなあ。清記するのがめんどくさいじゃないのって。(笑)
ご紹介のサイト、シブいですねえ。
投稿: かわうそ亭 | 2010/03/27 22:14