春の海、内海としての周防灘
今日は山陽小野田市のソル・ポニエンテという店で、春の光をまきちらす海を眺めながらのんびりとランチ。ひねもすのたりのたりかな、というには、今日はちと風がきつく、沖には白波が立っていたが、ウィンド・サーファーたちが、元気に猛スピードで出撃を繰り返していた。遠く北九州の山並みを背景に、水平線上を関門海峡に向かういろいろなシルエットの貨物船が一列縦隊をなして、まるで舞台の下手から上手へわたっていく役者のように動いていた。地図をよく見るとわかるが、山口県のこのあたりと北九州はほんとうに近い距離で、内海である周防灘を囲んだひとつづきのエリアと見るのがいいようだ。中世においてはこのあたりは大内氏が支配下においていたらしい。網野善彦の『「日本」とはなにか』(日本の歴史)にはこんな記述がある。
さらに筑前・豊前から周防・長門・石見を押さえた大内氏が応永の乱で敗北するまでは、紀伊・和泉の守護となって、瀬戸内海交通を支配した。
美味しいスペイン料理に舌鼓を打ちながら、そんなことに思いをはせた春の午後でした。
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コメント
ブログサーフィンで見つけました。西の方の情報が珍しく、楽しく読みました。行くことはないでしょうが、素敵なロケーションのレストラン、しかもスペイン料理とは、結構ですね。
投稿: aez2bee | 2012/04/02 17:34
コメントどうもありがとうございました。行くことはないだろうと思っていたら、案外、用事ができたりして訪れることもあったりしますから、そういう機会があればぜひ。(笑)サイトの記事いくつか読ませていただきました。共感する視点がおおいように感じました。
今後ともよろしくおつきあいいただければ幸いです。
投稿: かわうそ亭 | 2012/04/02 18:29