名著としか思えない『あたらしい哲学入門』
この授業では、みなさんに100パーセント理解して納得してもらうことを目指しています。といっても実際には、議論がこみいったりすると簡単にはいかないんですけどね。でも、何となく分かったとか、大体の気分がつかめたとか、そういう分り方をしてほしくないんです。たとえば、「フランスの首都はどこか?」という問題に「パリだ」と答えたら、何となく分かったということはまずないですよね。完全に分かるか、まったく分からないかどちらかですよね。「気分」が入り込む余地がありません。その点では、数学や物理学と同じです。最終的には完全に分かるか、完全に分からないかです。僕は哲学でも、本来はそうだと思うんです。でもこれは、簡単に分かるということではありません。ぼくが言いたいのは、哲学の問題には、きちんと考えていけば納得できるような答えがあるということです。その答えをできるだけみなさんに納得してもらえるように説明したいんです。
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