KYOSAI Show!
京都国立博物館でやっている河鍋暁斎(1831ー89)の展覧会はおもしろかった。
このおもしろさは、ちょうど平山郁夫の絵を見たときになぜかむかむか腹が立って「けっ、くっだらねえ」と思う、あの感じのちょうど反対なのだと思った。(いやじっさい、滋賀県に佐川美術館というのがあって、ここの常設の平山郁夫の絵はひどかった。わたしは、もう、心のなかで罵倒の限りを尽くしたね(笑))
たとえば今回の展示の中に「放屁合戦絵巻」なる絵があって、男どもが敵にケツをむけて放屁するさまが描かれているのだが、これがもうおかしくて大笑い。ふんどしを外した男の陰嚢がぶらり、肛門から臭気が画面を横切り、鼻をつまんで顔を顰めるやつ、悶絶するやつ、逃げ回るやつ、わたしはくすくす、笑いをこらえるのに苦労した。こういうのは、一種の男色の春画のようなものでもあった、とかなんとか会場の解説には書いてありましたが、まあ、そういう見方もあるのかもしれないが、むしろこれはスカトロジーのほうに近いでしょうね。人のいやがることをしたがる幼児性のあらわれといわれたら、それまでだが、上から見下ろす偉そうな感じがなくて、からっと天にひらけている。描きたいものを描いて、なにが悪い、という小気味よさ。
あるいは骸骨の上でかっぽれみたいな踊りを踊っている一休禅師の底抜けのばかばかしさ(「地獄太夫と一休」)、男の生首を加えた幽霊図のおどろしさ、酔った勢いで四時間で描きあげた(ホントかね)という新富座妖怪引幕の豪快など、など。いや面白うございました。
なかでもわたしが一番気に入ったのは、小品ですが「お多福図」一幅。これはよかったなあ。
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